口コミ・評判・レビュー「しるべ」

オイルライター イムコ・ジュニア

オイルライターと言えばまず真っ先に思い浮かべるのが
かの有名なZippoであろう。
メディアでの露出も多く、何かと記念モデルも発売されており、
煙草は吸わないのにお持ちになっている方も大勢いるはずである。

しかし、このZippoより歴史が古いオイルライターが存在する。
それがこのイムコ社のライターである。

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私が持っているのはジュニア・モデル、
正式名称をイムコ・トリプレックス・ジュニアという。
長ったらしいので、概ねどこでも「イムコ・ジュニア」で通る。
ジュニアと言うからには他のモデルも存在しており、
上位版のイムコ・トリプレックス・スーパーには
スリット部分に上下する風防がついている。

このイムコ・トリプレックスは元々軍用ライターとして開発された。
実に第一次世界大戦の頃にまで遡る年季物だ。
円筒形の金属製ボディは軍用らしく非常にタフで、
尻ポケットに入れたまま椅子に座り込んでしまったことが何度かあるが
へこんだり曲がったりはしていない。
部品点数も少なく、フリントの交換やオイルの補充も容易だ。
着火は上部、蓋部の滑り止めチェッカーがついている四角の部分を
斜め下に押し下げてやるようにすると蓋が開くと同時に着火する。
こちらがその蓋を開いた状態だ。

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これにはやや慣れが必要で、
初めて挑戦する人だとカドが指に食い込んで痛い思いをするかもしれない。
Zippoが蓋を開く・フリントホイールを回すという2アクションで着火するのに対し、
イムコ・トリプレックスはワンアクションで着火が可能だ。
火を消す時は蓋を閉じれば酸素の供給が絶たれ、自然に消火出来る。
火の勢いはそれ程強くない。
Zippoはオイルを補充した直後などは火の勢いが強くなりがちだが、
このイムコ・トリプレックス・ジュニアはいつだって優しい小さな火だ。

私自身は煙草を吸わないのだが、
このライターは友人や上司・同僚の煙草に幾度も火をつけてきた。
その度にこの特異な形状から、「変わったライター持ってるね」
と会話のネタにもなった。

余談だが、現在使用されているライターの芯やフリントの規格は
全てこのイムコ・トリプレックスを基準に作られている。
100円の使い捨てライターすら同じ規格である。
その為、芯やフリントが減った場合はZippo用のものが流用出来る。
本隊を破損でもしない限り、パーツ不足で悩まされる心配もない。

さて、そして肝心の価格なのだが――
実はイムコ社は既にオイルライターの製造を終了してしまっている。
私はこのライターを10年前に購入し、その時は720円だったのだが
現在では未使用品にはプレミアがつき、
4000円・5000円が当たり前になってしまっている。
それこそ記念Zippoに匹敵する価格だ。
いかんせん古い製品なので仕方が無いのかもしれないが、
この独特で愛嬌のある見た目は廃れてほしくないものである。


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